蔵書点検って、何してるの?

公開日:2022年2月6日

 宮崎市立図書館は、一年に一度、蔵書点検のために10日間ほど休館しますが、「そんなに長く休館して、一体何をしているの?」と不思議に思っている方もいらっしゃると思います。そこで、休館の間に行われる蔵書点検についてご紹介します。

蔵書点検って、何してるの?

 探している資料があるはずなのに見つからない、という経験をお持ちではありませんか?
  必要なときにあるはずのものがない、こういった困ったことを起こさないために蔵書点検を行います。宮崎市立図書館の蔵書は約50万点ですが、そのすべての資料がきちんと図書館にあるか、日本十進分類法に基づき正しい位置にあるかなど、資料の正しい所在や現況を確認することが蔵書点検の目的です。

 では次に、蔵書点検はどのようにして行われているのかをご紹介します。

書架の整理

蔵書点検1日目
  貸出、返却作業を止め、館内にあるすべての資料を請求記号順、巻号順に並べます。
 本の背表紙に貼られたラベルの請求記号を見ながら書棚の上から下まで並べていくので、スクワットを続けている状態です。太ももの筋肉が鍛えられます。

資料の読み込み作業

蔵書点検2日目~5日目
 資料に貼ってあるバーコードを、POT(ポット)という携帯式の端末機で一冊一冊なぞっていくという作業です。このとき、読み漏れのないように「ピピー♪」という読み込む音を確認しながら作業します。一人一日平均約8000点の資料をなぞりますが、多い人はなんと約19000点もの資料をなぞります。大きくて重い資料も多く、午後になると資料を持つ手が震えだします。また、「ピピー♪」という幻聴が聞こえてくることもあります。
 資料の読み込み作業は、決まった日程のなかで終わらないといけないというプレッシャーと筋肉痛との戦いです。

膨大な資料を1冊ずつ確認します

頭上にも注意しながら…

データとの照合作業

蔵書点検6日目~8日目
  すべての資料をなぞり終わると、その結果を受けてデータと合わない資料を一冊一冊確認していきます。そして、不明資料や誤った場所にある資料のリストを持って、書架を捜索します。不明資料は、書棚の後ろに落ち込んでいたり、薄い資料の場合は他の資料の間に挟まっていることもあります。
 データと資料を照合し、あるべき場所にきちんと排架(本を所定の場所に戻すこと)することで、資料を迅速に見つけることができるようになります。

不明だった本を見つけました!

開館に向けての準備

蔵書点検8日目~10日目
  蔵書点検作業中は、本の返却処理ができません。蔵書点検作業が終わると返却処理や排架を行い、開館に向けて準備します。その他、点検中に見つかった汚損、破損資料の修理やテーマ展示の準備、資料の大掛かりな移動なども行います。

大量の返却本!

返却された資料を元の場所に戻します

書庫資料の移動作業

 このように、資料の正しい所在や現状を一年に一度きちんと確認することで、使いやすい図書館をつくっていきます。

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